六ノ噺 旅と五円玉と私
外国へ行く、それは単なる旅行じゃない。
自分が好きなときに好きな場所へ行って、好きなことをする。
そうじゃないような気がする。
私達は一応外国ならその国へお邪魔しているのだ。
つまり、日本でも同じである。
私達がよそ様の家にお邪魔する時はどうするか考えてもらいたい。
そう、手土産を持っていくのである。
私の手土産は5円玉だ。
それには様々な理由があるのだが、代表的な理由を3つほど紹介しよう。
理由1、非常に手軽
言わずもがなコインは財布に収まるほど携帯性に優れている。
その上、穴のあいたコインというのは世界的に非常に珍しい。
私が持っているのはノルウェーの穴のあいたコイン。
それはラトビアを旅行中にラトビア人少女と交換した。
「絵が語る旅」のラトビア編に彼女は登場するが、
珍しいそのコインはみんなペンダントにしたり汎用性も効くことも証明済み。
理由2、文化の伝承
我々民事外交官(通称旅行者)は政治分野以外で国に貢献している。
他国の文化の吸収と自国の文化の伝承がそれである。
そのため、通貨というのはその国を表しているといえる。
例えば5円玉、そこには稲穂がある。
それは日本が米を主食とする民族であるという事がビジュアルでわかる。
何が感謝すべき事があって5円玉だけじゃ足りない場合は、
補足的に折り紙で鶴を折ってあげるのである。
これは非常に有効な手段で、ほとんど全員の人が喜んでくれる。
自分が楽しむだけが旅行じゃない。
理由3、ご縁
日本でもよく言われていることではあるが、「5円=ご縁」なんてやつである。
これを英語で説明するのは面倒くさいのでしたことはないが、
まぁそういう気持ちであげているんだよと自己満足しているのだろうか。
つまり、銅は重たいし日本から通貨の流出を促進させる原因になっているが、
5円玉をもってる外国人が増えて日本に興味を持ってくれたらこれ幸いではないだろうか。
中国なんかに負けていられない、巻き起こせ日本ブーム。 |
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